先進国から途上国になった例、歴史を見ればいろいろと出てきます。
直近ではアルゼンチンではないでしょうか?
19世紀後半から20世紀前半、アルゼンチンは世界でも有数な富裕国でした。
国民一人当たりのGDPはドイツやフランスより上、街も美しく、南米のパリと言われた時代がありました。
南米のアメリカになるとまで言われたほどです。
でも現在は途上国の1つです。
前例があるということは、先進国から途上国になってしまう可能性はあるということになります。
では日本はそうなってしまうのか?
アルゼンチンの事例と比較してみたいと思います。
農業大国だったアルゼンチン
アルゼンチンが栄えた時、欧米は人口増加もあって食糧難になりかけていました。
それを支えたのがアルゼンチンです。
ですが、状況が変わり、欧米でも農業が盛んになっていきます。
作れば作っただけ売れるという状態から作ってもあまり売れない時代へ。
これはMade in JAPANと同じ状況です。
ただし違うのがここから。
アルゼンチンは工業化が遅れていました。
そのため農業で使う機械や資材は外国から仕入れていたのです。
日本は製造機械までも作っていたのです。
この違いは製造に外貨が必要かどうか、という点です。
自国通貨建て国債の強み
産業を発展させるために投資が必要となりますが、その資金を獲得するために多くの国は国債を発行してまかないます。
日本の場合、自国通貨建ての国債を発行しています。
これがいわゆる、”国民の借金”とか言われるものですが、自国で通貨発行権がありますので、実質的な借金にはならないのです。
ギリシャが苦しんだのもこれです。
ギリシャが苦しい時に通貨を発行できないのです。
ユーロですからね。ギリシャだけ量産してしまえ、ということはできません。
日本円を大量生産してしまえば日本の殆どの借金は完済ですが、これをやると円の価値が下がり、円安となる。
そのバランスをどう取っていくかという問題だけです。
対外純資産
日本はさまざまな形で対外純資産を保有しています。
円安になったところでこの資産は円建てではありませんので、価値が変わりません。
アルゼンチンにはこれがなかったというのは大きな違いです。
政治の失敗
詳しく説明するときりがないのですが、アルゼンチンの失敗の根本は政治の問題です。
これは現状の日本と同じ。
今の日本の政治がうまくまわっているかというと、、、うまく回っていないという回答が大半を占めるかと思います。
つまりアルゼンチンとは状況が違いすぎるので同じことにはなりにくいという結論になります。
が、今の状態が続けば人ごとではなくなりますので、国民が政治に興味を持ち、議論をしたり選挙に行ったりするのは必要なのかな?と思います。
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